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無垢の木材や柿渋などの自然素材を使って快適な住宅・店舗づくりをめざす住宅設計工房OAKS。設計から施工まで。

■精華町M邸建築日記

共働きでお忙しいMさんには、工事経過を随時Eメールで報告し好評でした。
このページは、メールと添付写真をまとめたものです。
1軒の家ができるまでの様子が、よくわかっていただけます。

はじめに

No.1 2002年2月20日
寒い日が続きますが、お元気にされていますか。
 
まず、現場報告の第一弾として昨日の現場現況写真を送ります。
順番に保存していただくと工事アルバムが完成するほどに送れるよう頑張るつもりです。
細かいところのご希望を聞いたり意見交換なんかもタイムリーにできるものと思います。
どうぞ、楽しみにして下さい。
 
ちなみに、これとは別に、工事中の写真は随時撮って最後に工期に沿って整理し、
引渡し時にお渡し致します。
(これは、いつもやっており、お客様には施工の信頼を証するものとして好評を頂いています。)
 では、よろしくお願いします。
地盤調査



No.2  2002年3月22日
いよいよ明日は、地鎮祭ですね。
無事、良い家が建つように祈念しつつ、今日準備を完了しました。
 
一枚目は、地盤調査の様子です。
合計6ポイントの調査をしました。
サウンディング試験といって直径2cmほどの杭を回転させながら地中に挿入し、そのときの回転数と加重を測定し地盤力を判断するものです。
結果は、機械でデータ処理し分析します。そのためしばらく時間がかかります。
 
二枚目は、地鎮祭の準備を完了したところです。
四方に竹を立て、縄を張ります。中央部にテントを張り、明日その中に、神主さんに神棚を祭ってもらいます。
 
では、明日 10時ごろに現場へお願い致します。
建築確認申請
No.3 2002年4月6日
早、花も散ってしまいましたが、いかがお過ごしですか。
さて、現場です。詳細を検討した結果、建物北側の境界線からの距離を、当初、柱の中心までを1m10cmとしていたのを15cm広げ、1m25cmとしました。
そして、玄関横の桧の柱を直径21cmの通柱とし、さらにそれを支える石をもうひと回り大きいものでいこうと思います。
この計画で図面を作成し、昨日、建築確認申請を完了しました。
今日、基礎工事の打合せも完了し、月曜日から着工する予定です。
月曜日は、「掘り方」といって、建物の建つ部分の土を約30cmほどすきとる作業をします。
すきとった時点で、重機で何度も踏みしめます。
そして、その上に基礎を作ります。
できるだけ詳細が分かるように写真を送りますね。
掘り方・捨てコンクリート



No.4 2002年4月9日
昨日は、掘り方を完了し、重機(ユンボー)で何度も踏みしめて、
今日は、砕石(石を砕いたもの)を敷き、その上にコンクリートを打設しました。
このコンクリートは、「捨てコンクリート」といって、この上に鉄筋を敷設するためのものです。
写真はこの捨てコンクリートを打ち終わった直後のものです。
 
少し写りは悪いですが、基礎断面図を写真にして添付しました。
この図面の通り、捨てコンクリートは5cmの厚さ、そしてその直下には防湿シートを敷き、
さらにその下に砕石を10cm敷いています。
 
ちなみに、この砕石の中には、地鎮祭の時に神社さんにいただいたお守り(鎮め物)を
埋めておきました。
ちゃんと写真は撮ってあります。(デジカメでないので添付できませんが。)
 明日は、「墨だし」といって鉄筋を敷設するために柱や壁の位置を
このコンクリートの上にマークしていく作業をします。
 
順調にいくと明後日には鉄筋を敷設します。 
配筋工事

No.5 2002年4月11日
予定通り今日は、鉄筋の配筋及び配管の工事をしました。
この配筋は直径13mmの異形鉄筋を縦横20cmのピッチ(俗称、モチ網配筋)で、
上下2段(ダブル配筋)に基礎全面にわたって敷設するもので、ベタ基礎のなかでも最も強度の高いものです。
 遠くに見えるは、寸法を確認する西村氏です。
 
下の写真は、水周り部分の配管です。
 
この状態で、今日3時に10年保証のための建築士会の検査
を完了しました。
 明日、雨が止めば、この上に20cmのコンクリートを打設します。
 
こうして「家の基礎」が出来ていきます。
がっちりと、堅牢。
建物のみならず「基礎」はこうでありたいと願いながらいつも作っています。
コンクリート打設

No.6 2002年4月12日
今日は予定通り、コンクリートを打設しました。
写真は、その直後のものです.
これによって、コンクリート厚は、捨てコンクリートと合わせて25cmとなります。
 
土、日と二日間は乾かして、月曜日には、間仕切りの部分に
立ち上がり基礎をつくるためのマークをします。
コンクリートを打ったり、鉄筋を編んだりするのは職人さんの仕事ですが、
マークをしていくのは僕たちの仕事です。
機械で水平や垂直を測量し、寸法を指示していきます。
 
その後、その位置に型枠を組み、もう一度コンクリートを流します。
来週中には、基礎工事が完了する予定です。
基礎工事完了

No.7 2002年4月25日
雨で少し遅れましたが、それでも余裕をもって、基礎工事を完了しました。
見るからに頑丈そうな基礎が出来上がりました。
「基礎」とは、その名も基礎のごとく、建物の礎(いしずえ)、地に伏してその上の
全てを支えるものです。そもそも「基礎」という言葉も建築用語です。
明日は、材木が搬入されます。そして大工さんも来て、基礎の上に土台を据えます。
「土台」も建築用語で、基礎の上でそこから上の建物全てを支える部材で、構造上も大変重要なものです。
 
さて、上棟式ですが、先日説明したような略式なものでよいでしょうか。
ちなみに、上棟式のに参加するのは、
大工 4人レッカー運転手 1人オークス 2人(渡辺、西村)となります。

先日お渡ししました御幣(木のお札)を忘れないようにお願いします。
私共でお酒を用意しますので、特段ご準備いただくものもなくすすめていけると思います。
もし、ご両親の意向などおありでしたらご遠慮なく知らせて頂けますか。
出来るだけの準備はいたします。

上棟



No.8 2002年4月26日
明日は、晴れますね。
気候もよく、晴天の中での上棟は、美しい木肌が青空に映え、
桧の香りが漂い、本当に爽快なものです。
土台も据え、主な柱も建てました。
玄関前の柱石も据えました。
準備万端整いました。

屋根




No.9 2002年5月2日
先日は、ご丁寧にありがとうございました。
心情豊かないい上棟式でしたね。
 
その後、早速足場を組みました。
屋根も防水用のシートを貼りました。
休み明けからを葺いていきます。
 
写真(下)は金物止めの一部です。
大工さんは、これからしばらく、こういった金物を要所に入れていく作業をします。
 
それでは、今から隠岐へと出発します。
Mさんもお気をつけて。
では、失礼します。
瓦葺き / サッシ

No10 2002年5月10日
さて、現場ですが、もちろん予定通りにすすんでいます。
今日は雨でできませんでしたが、瓦葺き工事を現在やっています。
来週の前半には屋根ができあがります。
サッシもほとんどが取り付けられました。
以下、その写真を送ります。
 
では、明日お願いいたします。
中間検査 No.11 2002年5月15日
こんにちは。現場は順調に進んでおります。
昨日、建築士会の10年保証を受けるための中間検査を完了しました。
その検査済証明書を添付します。

外壁の色ですが、
指示いただいた品番は、全色サンプルが事務所にあります。
いつでも見ていただけるようにしておきます。

エアコンの件ですが、
うちの方の施工上は、壁中配管でも、後付でもどちらでも問題はないです。
エアコンを施工する電気屋さんによっても考え方もいろいろあろうと
思いますので、そちらで相談されるのがよいと思います。

後から取り付ける場合は、電気コンセントだけを先に付けておきます。
できるだけ後付けしやすい位置、配管が見えにくい位置に設置しておきますので、
特に、前もっての打ち合わせなどは必要ないと思います。
後付けの場合のエアコン施工は、内装も終わって最終になります。
極端にいえば、引越しされてから、必要にせまられてからでも
よいのではないかと思います。
設備工事
@
A
B
C

No.12 2002年5月18日
Mさんこんばんは。
いよいよ家の外観ができてきて、
設備工事にとりかかっているところです。
 
1の写真は、2階子供室側から南西方向をみたところです。
横向けの板(ラス板といいます。)で外周を囲っている様子が
わかると思いますが、このように外周全部を囲いました。
 
2の写真は、床暖房用の配管工事をしているところです。
この管を通り温水をパネルに送ります。
この写真はお風呂のくるところです。
 
3の写真は、床下に断熱材を仕込んでいるところです。
厚さ3cmの発砲性断熱材です。
 
4の写真は、床の仕上材です。
左側に積み上げてあるの分厚い方が2階に貼る杉板です。
厚さは38mmです。
右側にあるのは、1階に貼る桧の18mmの板です。
 
月曜日には、ユニットバスを施工します。
電気配線も月曜日からはじめます。
 
気になるようなところがあれば、どうぞ言って下さい。
速やかに写真を送ります。
ユニットバス


No.13 2002年5月23日
Mさんこんにちわ。
現場ですが、ユニットバスの施工を完了しました。
ご覧のような状態ですが、この周りを大工さんが壁を作っていきます。

今日から、外壁の防水素材(フェルトといいます。)を貼っていきます。
それができ次第、左官屋さんがモルタル下地を塗っていきます。
左官 No.14 2002年5月27日
こんにちは。
土曜日は、現場も見ていただけたのですね。
外壁の色は、もうしばらく悩んで下さい。
ついでに、玄関前の柱や、2階の窓のところの布団を干す為の木の部分など、塗装するようでしたら、いっしょに考えておいて下さい。

今日も左官屋さんが来ています。
ラスという金網を外部に貼り、その上にモルタルを塗っています。
今は、下塗りで、これが乾いた後に仕上げ塗りをします。
仕上げ塗りが乾いてからペンキを吹き付けます。

現場を見ていただいてお気づきのことなどありましたら、言ってください
杉のフロア
@

A

B

C

No.15 2002年6月5日
Mさん、こんにちは。
土、日でこちらに来られているようでしたら、 現場を見ておいてください。

@は、玄関の枠がはいった様子です。
これで、玄関付近の形状がお分かりになると思います。

Aは、1階LDKですが、壁と天井の下地を造作しているところです。

Bは、リビング部分の天井です。
大きな梁(水平方向の部材)とその上は杉の2階のフロアーです。
これで、仕上げとなります。
いわゆるスケルトンで、この仕上げは、僕らがもっとも得意とし、
気に入っているものです。

Cは、ちょうど、3枚目の天井を2階から見たものです。
杉のフロアーです。厚みは38mmで、無垢材をそのまま仕上げたものです。

は、柔らかくて、痩せやすい性質があり、構造材としては、
やや使いにくい材ではありますが、
その半j面、肌触りはやさしく、香りもよく、赤みをおびた色合いは、
「木の家」としてのイメージを思い起こさせてくれます。
「ふるさとの家」のような日本人の持つ原風景を構成する材であろうと思っています。
ですから、杉の床に寝転がって、触感、香り、色合いをゆったり感じると、
何となく心が和み、昔懐かしいような気分になってきます。

桧についても、そのうち紹介します。
桧のフロア / 床暖房
@
A
B

C
No.16 2002年6月5日
毎日暑い日が続きますが、お元気ですか。
昨日のベルギー戦は、興奮しましたね。
 
さて、@は、玄関付近から上を見上げたところです。
無垢材の架構と、野地(屋根の下にくる部材)の、杉の赤みがとても美しいです。
我々のやっている工法ならではの風景です。
新建材がまったく見えないこの段階はほんの数日です。
僕は、この段階の現場がとても好きです。
 
Aは、二階のを貼っているところです。
先日紹介しました杉材です。
ご覧のの通り大工さんは、裸足で作業をしていきます。
 
Bは、DK部分の床です。
これが、桧の無垢材です。
手前の方にアルミ箔のようなものが見えているのが床暖房のパネルです。
床材のすぐ下を温水が通るようにします。
 
Cは、同じくDKのキッチンのくるところです。
床下から立ち上がっている管は、水、お湯、ガス、などのものです。
 
解っていただけるかと思いますが、は、杉に比べ随分と白っぽい色をしています。
いわゆる白木です。
日本が世界に誇る建築材料です。
高温多湿で地震の多い日本の建築を支えてきたとも言われています。
堅くて、腐りやシロアリにもつよく、このように仕上げ材としても美しい。
香りは、桧の高級のイメージもあって、上品で気品さえ感じられます。
1300年以上前に建てられた法隆寺の柱は、この桧が使われています。
ご存知のように、現存する世界最古の木造建築物です。
数年前に東京の丸ビルが解体されました。
築約100年で、当時の最高の技術で建築された高層の鉄筋コンクリートの建物です。
鉄やコンクリートは約10年目位から劣化が始まるといわれています。
それに対し、桧は伐採からその樹齢の年限まで劣化が進行しないといわれています。
もちろん保存状態によりますが。
Mさんのところの柱は、すべて桧ですが、樹齢はだいたい70〜80年位だろうと思います。
玄関前の柱にいたっては100年を越えていることと思います。
そう考えると随分贅沢なものたちに囲まれて暮らすことになりますよね。
 
ところで、外壁の色は決まりましたか?
他にも少し打合せをしたいと思うのですが、
8日の土曜日はご都合は如何でしょうか。
壁 断熱材

No.17 2002年6月13日
Mさんこんにちは。
写真は、壁の断熱材が入ったところです。

このロックウールという断熱材で、壁、天井をすっぽり覆います。
床下は、前に紹介したようにウレタン断熱材で囲っています。
窓はすべてペア硝子が入っています。
この家の熱環境に対する考え方は、開口部の位置や間取りなどにも反映しているように、窓を開けると家中に風が通る。
閉めると断熱性が高い、ということを目指しています。

カーテンを開けると陽の光が入り、さらに窓を開けると風が通り抜ける。
当たり前で何でもないようですが、これがなかなか実現できない環境なんです。

今日から左官屋さんが外壁の上塗りをしています。
これが乾くといよいよ塗装をします。
明日は、キッチンがきます。

土曜日はお昼過ぎごろにでもおいで頂けますか。
玄関ドアのデザイン

No.18 2002年6月14日
玄関建具ですが、
こんなのにすればどうかと思っています。

真中に桧の巾30cm位の無垢の板を入れて、開いた部分はガラスを入れます。
取っ手は、樫で、存在感があって、握り易いものを僕が作ります。

樫は俗称オークです。
オークスは樫の木です。
樫は日本建築を根底で支えてきた木といわれています。
桧や杉と同様日本の在来種です。
桧や杉、松が建築材料として縄文時代から使われてきた背景には、
それを使うための道具がありました。
ご存知の金づちやノミ、のこぎりやカンナなどほとんどの大工道具は
この樫で作られてきました。
荘厳な日本建築の歴史を作ってきたのは、樫の木といえます。

近日中に近くの山に入って樫の木の枝を失敬してこようと思いますが。
下駄箱の製作
@
A
No.19 2002年7月4日
こんにちは。
塗っていただいた柿渋は、少し薄いようにも思いますが、
これはこれできれいな色です。
同じように塗っても濃さの違いが出るのは、
おそらく柿渋の熟成度によるのだと思います。

@は、下駄箱にタイルをはったところです。
明日からタイル屋さんがきて、
この下駄箱やキッチン、トイレや玄関など仕上げていきます。

Aは、下駄箱を室内側から見たところです。
スリッパ立てもできました。
見るからに靴がたっぷり入りそうです。

下の写真は、大工さんが階段を作っているところです。
今週中には、完成します。

    
写真が沢山ありますので、ファイルを分けます。
つづく........
玄関ドアの製作

No.20 2002年7月7日
昨日、玄関建具について、最終の打合せを建具屋さんとしました。
合せガラス(防犯用ガラス)でいきます。
ガラスのカットは直線にして、木部の木肌のある自然な曲線は残す、
というやり方です。

写真は、玄関の部材です。
全て桧の無垢材で、厚みは6cmあります。
少し見にくいですが、ここは建具屋さんの工場で、
材はもう仕上がっています。後は組んでもらいます。
現場取り付けは、火曜日か水曜日になろうと思います。
いいのができますよ。      M邸の完成写真はこちら!